【現役社員が徹底解説】プラントエンジニアリング業界とは?文系学生は志望動機を書く前にこれを読め!【業界のリアル】

こんにちは、みっつー(@hiro_32i)です。

この記事では、就活生や転職する方向けに、プラントエンジニアリング業界とは何かについて解説していきます。

僕は就活生のころ、大規模なグローバルビジネスに憧れプラントエンジニアリング業界を目指しました。

そして運よく内定をもらい、とある日系企業に入社し、今は海外営業職として仕事をしています。

プラントエンジニアリングと聞くと、イマイチなんのことか分からないですよね(笑)

ということで、プラントエンジニアリング業界で実際に働いている僕が、若手目線で解説します。是非参考にしてみてください!

プラントエンジニアリング業界について解説するよ!
みっつー
みっつー
目次

プラントエンジニアリング業界とは?

view of factory during nighttime

プラントエンジニアリング業界とは、石油・ガス・電力などのエネルギー、化学・医療・製鉄・金属分野などの物資を生産するプラントをつくる業界のことです。

プラントとは、無数の機器・配管・弁・制御盤などが一つに組み合わさった巨大な生産設備のことです。

プラントの大きさな、小さなものから国を支える大きなタイプまであり様々です。

プラントは一度そこに建設してしまえば、この先何年、何十年と稼働することになるので、国の経済やインフラを支える上で非常に大切な要素をもつのです。

こうした理由から、プラントはインフラのインフラと呼ばれることがあります。

このように、プラントエンジニアリング業界はすごい社会的意義のあるプラントというインフラ製品を扱う点に魅了があるのです。

また、事業としては国内だけでなく主に海外で展開している企業がほとんどです

なぜならプラントという巨大な生産設備はある程度豊かになった国ではあまり需要がないからです。

日本はこれ以上プラントを建てる必要性が減ってきたので国内新規案件は少ないのが現状です。

新しい生産設備の需要があるのは、ほとんどが途上国や未開発の辺境地域です。

なのでプラントエンジニアリングの企業は、ほとんどが海外展開しているグローバル企業であるところも魅力的な特徴といえるでしょう。

プラントエンジニアリング事業の根幹:EPC事業

aerial view of high-rise buildings

では実際にどのようなビジネスを行っているか解説します。

プラントエンジニアリング業界の主な事業は、EPC事業です。もちろん企業によって注力している分野は異なりますが、この業界のビジネスを考える上では”EPC”というワードを知っていなければなりません。

EPCって何?

EPCとは、Engineering(設計)、Procurement(調達)、Construction(建設)の頭文字を取った言葉です。3つの工程を一貫して引き受ける事業をEPC事業(業務)といいます。

プラント建設プロジェクトの最初から最後まで全てのマネジメントを手がけます。

Engineering(設計)とは、プロジェクトの概要がきまった後に各機器・配管・電気・制御系統・土木・建築などの細かい仕様を詳細に検討する作業です。

細かい線や数字がぎっしり書かれた図面にもとづき、巨大なプラントがちゃんと稼働するための計算を行います。

少しでも設計不備があれば建設中や稼働後に何かしらのトラブルが発生するので、正確性が問われます。まさにザ・理系の世界。

ド文系の僕にとってはさっぱり分かりませんが、やはり技術屋さんってすごいなと感銘を受けます。

 

Procurement(調達)は、詳細フェーズで確定した必要な機器や資材をベンダーから購入するフェーズです。

調達先は国内のみならず海外が多い場合もあります。

既存の取引先と継続して取引する一方で、コスト競争力をもたせるために新規ベンダーを開拓するときだってあります。

プラントの完成納期から逆算して、いつまでにこのモノが納入されていればいいのかを把握し、納期交渉することも大事な仕事になります。

時にはベンダー先に土下座して交渉することがあるとかないとか・・(笑)ウワサですが(笑)

 

Construction(建設)では、我々が現場で作業するわけではありません。

建設工程がちゃんと遂行するためのマネジメントを行います。

建設現場に納入されている機器や部品、建設建機、作業者、労働環境、気候など、ありとあらゆる情報を管理し、安全第一かつ品質担保できる建設計画をつくりあげるのです。

そして建設中も何かしらの問題がほぼ必ず発生するので、建設業務遂行のためのマネジメント業務も行います。

 

以上がEPCです。ただ業務はもちろんこれだけじゃありません。例えば他にはこんな業務があります。

  • フィジビリスタディ(FS)
  • プロジェクトの概要協議
  • 見積
  • 契約交渉、契約調印
  • 建設後の試運転
  • 性能試験
  • 運転・保守(O&M:Operation & Maintenance) etc..

日揮のサイトにいい図がのっていたので紹介します。

(引用:日記HP  https://www.jgc.com/saiyo/business/epc.html)

プラントを一つ建てるのに、ほんとものすごいたくさんの業務があるのです。これをグローバル企業として海外顧客とやるときが多いので、大変ですがやりがいは大きいです。

代表的な日系企業

それでは、プラントエンジニアリング業界の日本の代表的な企業をいくつか紹介します。

企業研究候補の参考にしてください。

企業一覧(2020年4月時点)

  • 日揮
  • 千代田化工建設
  • 東洋エンジニアリング
  • 神戸製鋼所
  • 川崎重工業
  • IHI
  • 三菱日立パワーシステムズ
  • 日立パワーソリューションズ
  • JFEプラントエンジニアリング
  • 新日鉄住金エンジニアリング
  • 明電舎
  • 三菱電機プラントエンジニアリング
  • 東芝
  • 富士電機
  • 東芝三菱電機産業システム
  • 太平電業   etc…

プラントエンジニアリング業界で働く魅力

white and brown concrete structures during daytime

僕が実際に働いていて感じたこの業界の魅了について述べていきたいと思います!

グローバルビジネスにどっぷり携わっている感覚

僕は海外のプロジェクトを担当し、毎日のように海外のお客さんや関係者と電話会議をしています。

就活生のころは、「英語をバリバリ話して海外の人と一緒にビジネスをするような、男らしいグローバルな人材になりたいなぁ~」と思っていましたが、今その状況に自分がいることに時々ふと気づかされます。

プラント建設プロジェクトというスケールの大きいグローバルビジネスに携われていることは自分の成長になっていると確信しています。

グローバルビジネスをする上で成長できていると感じることは大きく分けて2つあります。

  1. 英語力の向上
  2. プロジェクト遂行の理解

英語力は学生のときの比にならないくらい成長しました(笑)

毎日英語でメールをかき、ぶ厚い英語だけしか書いていない契約書を読み込み理解するなど、ほんと英語漬けの日々をおくっています。

いやでも英語力は伸びるんです。なのでTOEICとかみっちり勉強しなくても点数が落ちることはなくなりました。
英語力が伸びるといいつつも、正直リスニング力はまだまだ足りていません・・。

何回も相手に聞き返してしまって話が進まないことが何回もあります。

なので、余談ですが僕は評判がいいBizmates(ビズメイツ) をはじめることにしました。

社会人になっても毎日勉強です!笑
また、こんな書籍も買って努力しています!

Bizmates(ビズメイツ)を始めてもう4か月たちました。興味がある方は関連記事もあわせてご覧ください。

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二つ目はプロジェクト遂行の理解です。
プロジェクトが始まる前半の契約交渉、プロジェクトがキックオフされ案件を遂行するフェーズ、案件が終わる後半のクロージングフェーズなど、一つの大規模プロジェクトがどのように始まりどのように終っていくのかについて理解できるようになりました。

こうやって多くの関係者の話し合いや日頃の業務があるからプロジェクトは前進しているんだということを身をもって実感しています。

いかがでしょうか。

総合商社やエネルギー業界にいきたい僕と同じような男子学生は多いのではないでしょうか。

ぶっちゃけ日々の仕事はパンフレットに載っているようなそんなキラキラしたものではなく、泥臭くてめんどい仕事が半分以上です。

でも何事もそうです。キラキラして見えるビジネスの背景には泥臭さがつきものです。

難しくてしんどい仕事と向き合いながらかっこいい仕事をしていくというイメージをもっておくと良いと思います!

地図に残る仕事

プラントは一度建てられたらずっとその地に残ります。

自分がおっさんになった時に、若い時に携わったプロジェクトのプラントがまだ残っていたらなんか感慨深いですよね。

社会的意義のある国づくりに貢献している実感がもてます。

何もなかったさら地で工事が始まり、最後はそこに一つの大きなプラントがつくられるので、成果が目に見えるかたちになって現れます。感動します(笑)

マネジメント力がつく

スケールがハンパなくでかいビジネスなので、いろんな関係者をマネジメントしてまとめる必要があります。

タスクを明確に把握した上で関係者といっしょに期日内に成果を出すことや、プロジェクトの進捗状況を管理し適切なアクションをとるなど、全体を俯瞰して関係者と協調しながら進めていくことが重要です。

その感覚が徐々に鍛えられてきます。

僕は海外赴任したときに一人で何十人もの外国人ワーカーをマネジメントしていました。めっちゃ大変でしたが成長しました。

すこし脱線しますが、個人的に思ったことは、コミュ障は向いていないと思います(^-^;
自分のキャラクターって社会に出ても基本変わらないので、性格と照らし合わせながら業界選びしてくださいねっ!

まとめ

いかがでしたか?

僕の独断と偏見もチラホラ書かせて頂いちゃいましたが、みなさんのプラントエンジニアリングの理解が少しでも含まっていただけたら幸いです。

ちなみに、一般財団法人エンジニアリング協会(ENAA)という日本のエンジニアリング産業の発展活動を行っている法人組織があります。

ここは就活生向けにエンジニアリング企業のみの合同説明会を開催してくれたりするのでチャックしてみてください。ちなみの僕はENAA主催のイベントでいまの内定先を見つけました。

さいごにめっちゃ余談ですが、この業界は女性が少ないので、女性は比較的内定が出やすい傾向にあります(笑) (マジで関係ない話ですみませんw)

みなさんのご活躍を願っています!ありがとうございました。

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